ピックアップソーシャルプロジェクト

シミンの「ジリツ」を支援するシミンズシーズ

 誰もが「市民」という役割をたのしめる社会へ、というビジョンを掲げ、中間支援団体として活動するNPO法人シミンズシーズ。その活動はさまざまなフィールドに渡り、行政や企業、教育機関との連携により新しい試みを繰り出しています。「たのしい」をキーワードに活動するスタッフは生き生きと仕事をし、多くの人を巻き込んでいきます。地域を元気にするシミンズシーズの活動には、いろいろな工夫がちりばめられていました。

シミンズシーズのはじまり
設立の経緯

NPO法人シミンズシーズ 代表理事
田中茂さん

 地域の活性化やまちづくりに興味があった田中茂さん(NPO法人シミンズシーズ 代表理事)は、会社経営の傍ら、社会課題の解決にむけて取り組んでいました。一般的に「街はお上が作るもの」という意識が強いということに違和感があり、街はお上だけが作るものではなくてわれわれ市民のみんなで作っていくものだ、という意識を持たないといけないのではと強く感じていた田中さんは2001年頃に「自分たちで街をつくる」ための組織を立ち上げました。それが「NPO法人シーズ加古川(のちのNPO法人シミンズシーズ)」です。

シーズ加古川としての活動

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 はじめの5年間は加古川市と協議をしながら、市民活動をしている方たちのネットワーク作りに取り組みました。「かこがわ市民団体連絡協議会」という組織を立ち上げ、現在では80団体ほどの加盟団体があります。

 現在シミンズシーズが指定管理を行っている「兵庫県立東播磨生活創造センター かこむ」は平成20年に開設しました。兵庫県が平成3年にスタートした「生活創造センター」を整備する構想により、県内約10か所に「生活創造センター/生活情報プラザ」を設け、その中でも一番新しい施設がこの加古川でした。この施設が加古川にできるというお話を田中さんが聞いたとき、やろうとしていることや、その趣旨が非常に近いことから指定管理の取得を目指し、開設2年目の公募開始後から指定管理者として運営を担うこととなりました。

この施設の管理運営をするようになって第一に変わったことが多くのスタッフを雇用するようになったことです。それまでのシーズ加古川の活動は2名ほどのスタッフで行っていましたが、現在は16名の大所帯となりました。

10年目の節目、法人名の変更
 法人設立からちょうど10年がたった2012年のこと、法人としての立場や目的をもう一度見直そうとスタッフ全員で「ブランディング会議」を行いました。じっくりと1年をかけて、「シーズって何?」「どこに向かっているの?」「私って誰?」という根本的な部分をみんなで議論していったといいます。

 「シーズ加古川」の「シーズ」は、種の複数形です。自分たちが何者なのかということを突き詰めたとき、「市民の自律の支援」が芯になることを再確認し、「市民」をより意識した「シミンズシーズ」という名称が誕生しました。こうして名前を変え、ビジョンやミッションを明確にし、新たなスタートをきりました。