ピックアップソーシャルプロジェクト

いえしまコンシェルジュ

いえしまコンシェルジュの活動
いえしま観光ガイド
活動スタートのきっかけ

 現在では2~3日に1組のペースでいえしまガイドを行っており、2014年は1年間で約1000人のガイドを実施しました。ガイドがなければ知ることのできない家島の歴史や文化などの情報を詳しくお伝えし、家島の魅力を余すことなく伝えています。

 いえしまガイドのコースをめぐると、その時々の島民の人々の生活を垣間見ることができます。お店の人との世間話もこのいえしまガイドの魅力のひとつともいえます。

 家島の入り口、真浦港のすぐそばにはエビを天日干しして、その場で販売しているおばちゃんがいました。中西さんが近づくと「えびちょっと食べる?」と気さくに話しかけてくれます。


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 家島のメインストリートを少し歩くとそこには地元の魚屋さんがあります。魚屋のおばちゃんは魚をさばきながら「なかちゃん、今日も仕事?」と声をかけてきてくれ、そこからたわいもない会話が生れます。


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 島内の数少ない書店も、コースのひとつです。本以外にもおもちゃや駄菓子が数多くそろえられており、島内の子どもたちのたまり場となっています。父の日に直接お父さんに手紙を渡すのが恥ずかしい子供たちは、書店のおじさんを通してそれぞれの父親に想いを伝えたというエピソードがあります。書店のおじさんは島の子ども達の素直さや緩やかな島の人同士のつながりをとても大切に、誇りに思っています。

 「島の人々と何気ない会話を交わすことで、島の良さが伝わると思うんです」と中西さんは言います。


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 今でこそ島民のみんなから「なかちゃん」と気軽に声をかけてもらえるようになっていますが、ここにくるまでには長い時間がかかりました。はじめのうちは家島内の良いと思うところにお客さんを連れて行き、勝手に紹介していた部分があったのですが、そのうち工場の中から社長が出てきて説明してくれたり、建物の中を見せてくれたりと徐々に関係性がつくられたといいます。

 地道に活動をつづけていく中で、地元の方も理解してくれるようになりました。「今後もまだまだ同じように広がって、良くなっていく部分もあると思います」と自信を持って語ります。

体験プログラム

 家島だからこそできる体験を提供したいという想いから、島内の方と連携して体験プログラムを作っています。カヌー体験や、盆踊り体験、貝殻ストラップづくりなど、どの体験も島民の協力がなければ実現できませんでした。


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 体験プログラムの作成は、中西さんを中心に島のみんなで作り上げていきます。初めのうちはお金を取らずにモニター実施を何度か行い、反省会を繰り返し、ブラッシュアップを重ねて徐々に形にしていきます。そうした段階を踏むことで始めは乗り気ではなかった島民の方も、徐々に意見を出しあって盛り上がっていきます。

コミュニケーションを生む場所「おうちカフェ」

 家島への観光客が増えるにつれ、島内にはカフェや喫茶店などの休憩できる場所が少ないことが問題視され始めました。そこで、島内のおばちゃんたちが自分たちのお家をカフェとして使おうと考えたのがこの「おうちカフェ」です。休憩できるスペースとしての活用のほか、観光客が島内の人たちと気軽にコミュニケーションができる場所として機能します。

 しかし、この「おうちカフェ」の運営にはいくつかの問題があります。一つは法律的な問題で、飲食店としての営業許可などの取り決めをしなくてはいけないこと。もうひとつは、島内のおばちゃんたちの意識の問題で、「コーヒー一杯でお金なんて取れないわ」という、おもてなしの気持ちがビジネスとしての感覚と大きなズレがあり、なかなか形にすることができません。

 こういった問題点をひとつひとつ地道に解決しながらつくりあげていくこともまた面白さの一つだと中西さんは語ります。

オンラインショップ「いえしまーけっと」

 家島内で作られた特産品や、家島の暮らしの中に根付いているものをネット上で販売しています。2015年1月、家島の魅力をもっと広範囲に発信したいという想いからスタートしました。実際に家島に来ることができない人にも、家島の良い所を伝えるべく、販売サイトでは地域の方々の顔が見える商品説明を心がけているそうです。どういった想いがこの商品に詰まっているのかをいかに伝えるかをポイントに運営しています。


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正しい魅力の「伝え方」

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 活動当初、中西さんが体験コースを作るときに問題となったのがコストの面でした。家島の食事は本当に美味しく、とれたての魚を使った非常に新鮮なものだったのですが、昼食で4500円~と高額になってしまうことが観光客を呼ぶ上でネックとなっていると感じていました。中西さんは何とかコストを抑えた食事を提供してくれないかとお店にかけあったそうですが、なかなか上手くいかず。

 そこで、考え方を変えて、「なぜ高額なのか」という理由をしっかりと説明するようにしました。活きた魚を目の前でしめる、さばき方を教える、新鮮な食材をつかった素材の味を生かした料理はここでしか食べられない、と謳うことで旅行者にとって、それだけの金額を出してもいいと感じさせることが大切だと中西さんは気づきました。現在ではこの「本格島ごはんとおさんぽ真浦コース」は一番人気のコースとなっています。