ピックアップソーシャルプロジェクト

チャイルド・ケモ・ハウス

家族の生活をサポート
今までの生活環境が一変しとまどう家族の生活サポートを行う。
「あたりまえの生活」を実現するために家と病院の境界線をなくし融合させる。
アメリカと日本での考え方の違い
権利のアメリカ、努力の日本。

今置かれている状況の中で最大の成果を生み出そうとする日本のがん治療者の日々の生活での努力は非常に大きいものです。病院に居させてもらっているだけでありがたいと感じ、我慢をすることが美徳とされる国民性が背景にあることから、現状を打破しようという動きがなかなか生まれません。
しかし、アメリカでは根本的に考え方が違います。病気になったからといって、その子が悪いわけではない。権利として守るべき部分を大切にしよう。当事者だけではなく医療を提供する側にもこの発想があり、それぞれの立場から環境を変えようと行動を起こすのです。
チャイルド・ケモ・ハウスはこのような考え方を大切にしています。

部屋について
成長と治療の両方を考えた施設

「夢の病院は家です」このキャッチコピーを実現するために、チャイルド・ケモ・ハウスには多くの工夫が詰め込まれています。小児がんだから何かを我慢しなければならない、という状況を変えるために施設には子どもたちはもちろんその家族が過ごしやすいと感じられる設備が数多くありました。

  • ◆シンプルなデザイン
    幅広い年齢の子どもたちに受け入れてもらうため、全体はシンプルなデザインに統一されていました。
  • ◆明るく清潔感
    白い壁が特徴的で、大きな窓を作ることで日常的に外に出ることができない子どもたちの気持ちを明るくします。
  • ◆植栽計画
    窓から見える庭には様々な植栽を施し季節を感じられるようになっています。
  • ◆各家族ごとの玄関
    家に帰るために一度正面玄関から施設内に入ることになると、その都度気を遣って帰りにくさを感じてしまうので、それを避けるために各部屋に外部から入れる扉を設置しています。
  • ◆症状に合わせた利用
    食べ物の匂いで気分が悪くなってしまう子どものために、家族部屋のキッチンで料理ができない時は共同キッチンを使用します。
  • ◆願いを叶える
    設計前のヒアリングの際にでた「露天風呂のようなお風呂が病院にあったらいいな」という子どもの意見を取り入れました。壁一面がガラス窓で外の光が目いっぱい入る大浴場があります。
  • ◆遊び心
    壁に描かれたいろいろな大きさの円と数字。これは的当てのためのマトで施設内のいたるところにあります。子どもたちがどこででも遊ぶことができる工夫のひとつです。定期的に新しいものに刷新し、子供たちが楽しいと感じられる施設を心掛けています。
  • ◆学習スペース
    子どもたちは通常午前中は授業を受けます。学校に行けない焦りから、不安になることもありますが、退院後の生活を見据えて学習や社会生活を大切にしています。

共同キッチン
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シンプルなデザインの個室
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的当てがいたるところに
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広々としたプレイルーム
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小児がん患者の従来の治療環境ではさまざまな制限があります。ほとんどの時間をほんの1畳ほどのベッドの上で過ごすことは、子どもの成長の可能性を大幅に減らすことになります。チャイルド・ケモ・ハウスではそれぞれの可能性の芽をつみとることなく、病気のない子どもたちと同様に、遊びの中から学び成長していく機会を平等に感じて欲しいという想いで施設の設計に取り組みました。

手作りのサッカーゴール
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ダンボールでできた台所
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サポート内容
負担を軽減するためにチャイルド・ケモ・ハウスができること

個室内の様子
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大きな窓がある大浴場
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家族を取り巻く生活のすべての面でのサポートを行っています。
子どもたちの教育支援、復職や社会復帰などのプログラムの提供や、お母さんの時間を作るためにきょうだい児の一時預かりや、移動・買い物のサポートをします。家事など、負担になっていることを少しでも協力するためにさまざまなサービスを提供しています。

家族について
家族が感染症の引き金にならないように、空間をすみわけて共に過ごす。

ガラスの仕切り扉
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家族が一緒に暮らすために、気を付けなければならないポイントはたくさんあります。その一つが感染症を起こさないようにすることです。施設内の一部の部屋には大きなガラスの壁が存在します。空間を分けることで、感染のリスクを最小限におさえるとともに、ガラスという向こう側が見える素材を使うことによって「同じ場所にいる」と感じることができます。全部屋にサイクロンニットという、ほこりなどを吸収してきれいな空気を出す換気扇を完備することも感染症への対策です。