ピックアップソーシャルプロジェクト

公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン

活動内容
学校外教育バウチャー制度
子どもが自ら選んだ「学びたい、やりたい」を応援。
2015年度の利用者数は365人、累計で約1000人に

クーポンを利用する子ども
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 チャンス・フォー・チルドレンの学校外教育バウチャー制度では、学校外のあらゆる教育サービスで利用できるバウチャー(クーポン券)を子どもたちに提供しています。このバウチャーは、学習塾や予備校だけではなく、教科学習・スポーツ・文化活動・体験活動・習い事などの幅広いサービスに利用することができます。現在約3,000教室で使用可能となっており、子どもたち一人ひとりのニーズに応えられる仕組みとなっています。

 本来は全ての子どもたちにバウチャーを提供したいのですが、毎年募集枠を大きく越える応募があるため、審査があり、採択された子どもたちは年間15万円~30万円分のバウチャーを受けることができます。塾や習い事教室などの教育事業者は、子どもたちから受け取ったバウチャーを、チャンス・フォー・チルドレンで手数料などがかからずに全額を換金することができます。

 現金給付ではなく、バウチャーを支給することで、利用目的を明確にし、確実に子どもたちに教育機会を提供することができます。また、バウチャーに1年という有効期限を設けることで、貯蓄ができないため、利用する子どもにとってはより有効に使おうという作用が働きます。もちろん、これまでにも子どもの貧困対策はいくつかの方法で実施されてきましたが、例えば、「現金給付」では本来の教育という目的以外に使ってしまう可能性がありました。また、「無料の学習支援」では、子どもたちがやりたいことを自由に選べず、またその教室に通っていることで周りの子どもたちに「貧困家庭の子ども」といったレッテルをはられてしまうことも指摘されてきました。
 上記の問題点は、学校外教育バウチャー制度の「用途を教育に限定」することで解決しました。また、バウチャーを利用する子どもたちは他の子どもたちが通っている塾や習い事に同じように通うことができるようになりました。

 さらに被災地でバウチャーの利用があれば、被災地の教育事業者の収入源にもなります。バウチャーによる支援は、子どもへの教育機会の提供と共に、被災地の教育事業者の自立にも貢献しています。

子どもたちの意識の変化
支援からつながる新たな支援の輪

 この学校外教育バウチャー制度によって「どうして僕だけが恵まれないのか」と自己否定してしまう子どもたちも、他の子たちと同じように教育の機会を得ることで自信を取り戻します。また、子どもたち自身が社会から支えられているということをしっかり感じ取っています。勉強していつか社会の役に立てるように頑張りたいという声も聞こえます。
 元々クーポンの利用者であった現在大学1年生の女の子は、今年からチャンス・フォー・チルドレンの大学生ボランティアとして支援をする側になりました。これはひとつの成果であるといえるのではないでしょうか。

相談事業・学生ボランティア
お兄さん、お姉さんのような頼れる存在が子どもたちを強くする

大学生ボランティア
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 チャンス・フォー・チルドレンではバウチャー提供と併せて、「ブラザー・シスター制度」という大学生ボランティアによる相談事業を行っています。月に一度大学生ボランティアが、電話や面談を通してバウチャーを利用する子どもたちの学習や進路の相談にのり、バウチャーの利用についてのアドバイスを行います。そうすることでバウチャーの有効性が高まります。また、定期的に子どもたちの相談に乗ることで学校生活や家庭での悩みなどを聞き、問題があれば専門家を紹介するなどの解決策を提示できるようになっています。

 現在、この学生ボランティアは仙台を基点に約100名存在します。相談事業のレベルアップのため対人援助やグリーフケア、進路・学習などの必要な知識を得るための研修を充実させ、学生ボランティアの質の向上に努めています。
 また、2014年には大勢のボランティアをマネージメントする新たな学生チームを結成しました。チーム化することで、より結束力の強い組織になり、また法人との連携もスムーズに行えるようになりました。