ピックアップソーシャルプロジェクト

公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン

チャンス・フォー・チルドレンのはじまり
子どもの貧困が日本の未来を左右する

 厚生労働省が発表した国民生活基礎調査によると平成25年度の子どもの貧困率は16.3%(注1)となり、17歳以下の子どもたちのうち6人に1人が「貧困」に該当します。貧困により教育の機会が得られない子どもの数は年々緩やかな増加傾向にあり、全国学力テストの結果からも世帯年収が低いほど学力も低くなるという結果(注2)がでています。社会の未来を担う子どもたちが負の連鎖に陥りやすいという現状は将来日本社会全体へ大きな影響を及ぼすと懸念されています。
 こうした状況を抜け出すため、「すべての子どもたちに平等な教育の機会を」をビジョンに掲げ、チャンス・フォー・チルドレンは東北を中心に新たな仕組みづくりに取り組んでいます。

※注1「厚生労働省 平成25年 国民生活基礎調査の概況」『厚生労働省ホームページ』,http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa13/index.html
※注2「文部科学省 平成21年度文部科学白書・第1章 家計負担の現状と教育投資の水準」『文部科学省ホームページ』,http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/html/hpab200901/detail/1296707.htm
子どもの教育格差
連鎖する貧困を断ち切るためには

チャンス・フォー・チルドレンロゴ

 日本では海外と比べ、国が拠出する「教育費」の割合が少なく、家計負担が非常に大きくなっています。文部科学省の全国学力テストでの調査によると、中学3年の通塾率は60.5%になっています。半数以上の子どもたちが学校以外で学習の場を持っていることがわかります。

 しかし、貧困層と言われる家庭では塾などの学校以外の教育機会を得ることが難しいのが現状です。
その結果、所得格差によって学歴や学力に差が生じます。この差は就職の際に大きく影響し、安定した職業に就くのが難しいのが実情です。不安定な就労、厳しい経済状況は、家庭を持ち、誕生する我が子に満足のいく教育環境を与えられないという負の連鎖を生み出します。子どもは生まれながらにして選ぶことのできない家庭環境におかれます。また、親の病気や震災など、突然の不幸に襲われることもあります。そうした状況においこまれてしまった子どもたちの数は少なくありません。
 チャンス・フォー・チルドレンでは家庭の経済状況に関わらず、全ての子どもたちの学習機会、夢や希望を手にするチャンスを保障し、貧困の連鎖を断ち切るべく、活動しています。

震災をきっかけに
阪神・淡路大震災、そして東日本大震災へとつづく

今井悠介さん

奥野慧さん

 代表理事の今井悠介さんと奥野慧さんは学生時代、チャンス・フォー・チルドレンの設立母体であるNPO法人ブレーンヒューマニティーで活動していました。大学生が主体となって運営する非営利組織で、阪神・淡路大震災で被災した子どもたちの支援からスタートし、家庭教師の派遣やキャンプの企画・運営などを行っていました。

 キャンプに参加できる子どもたちは比較的裕福な子どもしかいないという点に気付いたことをきっかけに生活保護世帯の子どもたちの塾代募金活動をはじめました。2009年に発足したそのプロジェクトが現在のチャンス・フォー・チルドレンの原形となります。日本初の学校外教育バウチャーを創設し大きな注目を集めました。

 その後、2011年に起きた東日本大震災をきっかけに一般社団法人化し独立。東北での活動を本格化させます。2014年に内閣総理大臣の認定を受け、公益社団法人へと移行しました。